札幌食べ歩き5軒目は、
4軒目のだるま軒に続いて歴史的な店をチョイス。
何故か大丸藤井セントラルの4階にある、
元祖札幌味噌ラーメン 味の三平へ。

時間帯のせいか、日曜というお日柄のせいか、店内はオレ以外み~んな中国からと思われる観光客。
一眼レフでシャッター音を響かせながら、そこら中をバッシャバシャ撮影してんの。
話には聞いてたけど、目の当たりにするとやっぱビックリ…。
みそラーメン…850円
オーダーしたのは当然、この店から生まれた一杯。
札幌味噌ラーメンの開祖の店まで来ておいて、他をオーダーするほどチャレンジャーじゃないよオレはw

豚骨とハッキリ分かる、濃度シャバめながらブ厚い旨みを湛えたベースの、白味噌メインの豆感あるスープ。
味噌由来の塩気もハッキリ出ているので、今のオレにはちょっと味が強いけどね。
しかし、それが故に強靭なコシを持つ西山のちぢれ麺とのマッチングはまさに絶妙の域。
麺を食わせるスープ、スープを飲ませる麺、いずれの側面から見ても、互いに見劣りしないのだ。
そして、強い要素が柱となった一杯に、ちょっとした清涼感を与えてくれるのが、たっぷりの野菜。
しっかりシャキシャキ、具材が持つ甘みもキチンと引き出され、味でも食感でも存在感を発揮。
7月上旬、しかも思いっきり夏日という条件下のため、額に汗しながら頬張ったが。
札幌の厳しい冬の中でこの一杯を頂けば、その美味しさも一入なのだろう。
数多の作り手に影響を与えた一杯との邂逅、味噌からハマッたオレにとって実に感慨深い味わいだった。
札幌食べ歩き4軒目は、明治時代から続くという二条市場の一角にある、
札幌ラーメン だるま軒へ。

二条市場では土産購入の他、この一帯の建物を探訪し…まるで渡●篤史のような楽しみ方もしてみたり。
ていうか、この日の昼間は食事・買い物・移動のどれかしかしてないような(笑)。
醤油ラーメン…600円
赤いカウンターに、オリジナル印入りのラーメン鉢、澄んだスープ…実に郷愁にかられる画。
1杯600円という価格も、嬉しいじゃないですか。
それにしても、何でこの向きで撮ったんだろう…自分でも意味不明(滝汗

ラーメン通を自負する者なら誰もが知る所であろうが、何とココ、創業時から自家製麺。
詳しくはオフィシャルの
「だるま軒物語」をご参照あれ。
これを紐解くと
西山製麺のルーツにも辿り着くという、まさに札幌ラーメンのリヴィングレジェンド。
日本でも屈指の殿堂入り要素満載の店が出すのは、全てにおいてやさしさ溢れる一杯。
この手の「あっさり醤油」にしてはやや太めの麺は、喉越し心地良く、後味も軽やか。
鶏のコクに醤油の旨み成分が何一つ過不足なく合致したスープも、後を引くのに適度にキレも有する。
なるほど、初代が東京で修行したというだけあって、見事なまでに「中華そば」しているじゃないか。

玉子焼きじゃなく伊達巻ってのも、また一興。
店舗が市場内にあるという地の利を生かした、この店ならではの品。
しっとりとした舌ざわりが、やさしさに溢れる味わいに更なるやさしさを添加しているかのよう。
札幌味噌が誕生する前から存在し、西山製麺のルーツともなった店で食べる一杯。
じんわりと心身に染み渡る味わいと共に、その深い歴史にも触れる事ができたような気がする。
札幌食べ歩き3軒目は、発寒南まで移動して
らーめん 爐(いろり)へ。
1軒目は自家製麺、
2軒目はカネジンだったが、3軒目にして遂に登場の
西山ブランド暖簾。
スペシャルらーめん…1,000円
当然コレをオーダー。
魚介類と玉ネギなど数種類の野菜とを共に無精製ラードで炒めて作られた「漆黒」の焦がしラードの迫力。
と同時に、焼けたイカや貝類の香りもブワッと漂い、この時点でハートを鷲掴みされてしまった。

見た目のインパクトに違わぬ、ギュンギュンに凝縮された海産物の旨みの芳醇なコト!
それを支える豚骨のベースも程々に厚みがあり、焦がしラードと上手く融合。
中細程度の太さのシコシコ麺との相性もなかなか良く、特に持ち上げは隙ナシ。
以前、
サンコック@大垣のエントリにも書いたが、高温でしっかりと火入れされたラードならではの軽さとまろやさかもあり、強烈な見た目に反して実に食べやすく、普遍的な美味しさに満ちている。

麺とスープという柱の安定感に加え、トッピング具材の豪華さも実に楽しい。
先に貼った写真にあるモヤシとミンチの炒め、メンマ、巻きバラチャの下に隠されているのは、イカの胴とゲソ、帆立は貝柱とヒモ、つぶ貝、日和貝と、程好く火入れされた海産物の数々。
スペシャルの名に恥じぬバラエティに富んだ旨みと、華やぎある香ばしさ。
もう、このトッピングをアテに、
サッポロクラシックで一杯やりたいくらい。
どっしりと揺るがぬ屋台骨と、その周囲を華やかに彩る具材たち。
材料にも製法にも随所に北海道らしさが詰まった、何度でも食べたくなる一杯だった。